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No.712 広島市 H様邸 戸建て全面リフォーム事例
築90年の部屋に響く 楽器の優しい音色。 リフォームで 人が集う場所に
リコーダーが趣味の早稲田幸治さんと、自宅でピアノやリコーダーの教室を開いている美代子さんご夫婦。お2人は築45年の離れで生活しながら、隣接する築90年の母屋を幸治さんは音楽仲間と一緒にリコーダーを奏でる場所として、美代子さんは音楽教室や地域の音楽活動の拠点として使っていた。母屋は地元の山から切り出した材木で建てられ、その後、昭和初期に改築し、5年前にもリフォームをしていたが、昔ながらの田の字型の間取りで使い切れていない部屋があり、特に奥様は寒さにも悩んでいた。
そして、「音楽で人とつながれるのは幸せなこと。好きな音楽を生かして人と接しながら、もっと気持ち良く生活できれば」という思いからリフォームを行うことになった。
リフォームの相談を某建築会社に持ちかけたものの、納得のいく提案が得られなかった早稲田さんご夫婦。ふと銀行で手に取ったマエダハウジング発行の雑誌を見て同社を訪問したところ、スタッフの人柄の良さに触れ、家の悩みを解消する提案内容にも満足できたことから、正式にリフォームを依頼。時間をかけてプランを作り上げていった。
ダイニングキッチンと洋室部分を減築して土間にし、母屋と離れを分割。母屋の和室2室と縁側は広い洋室に変えて楽器演奏が楽しめるようにした。床は明るい色合いが印象的なカラマツの無垢材にし、天井を抜いて梁を露出。太い梁はご主人自らの手で磨きをかけ、開放的で明るく温もりある空間が誕生し、空調も効きやすくなった。隣には美代子さんが教室を開く音楽室と、幸治さんがDIYで使う作業室を配置。一方、離れの美代子さんの寝室は、母屋との分割で明るさと暖かさが増幅し、寒さに悩んでいた美代子さんは大喜び。ダイニングキッチンにも明るさを取り込むため増築を行った。床柱をリビングの柱として活用したり、ダイニングキッチンにあった建具を音楽室のドアに再利用するなど、家の歴史が刻まれたものを生かしているのもこのリフォームの特徴といえる。
初めての演奏会を前に、週に1度ここに集まってリコーダーアンサンブルの練習を重ねているという幸治さんの音楽仲間にも、「前よりも楽器の響きがいいね」「リコーダーを吹いていて気持ちがいいんですよ」と、リフォーム後の感想は上々のよう。美代子さんは地域の人たちの音楽活動のお世話をしたり、アットホームなコンサートをここで開いたりと積極的に活動し、音楽教室の生徒たちが新たに設置したブランコで遊ぶこともあるなど、お2人の住まいは地域のコミュニティー拠点の1つとしての役割も果たしているようだ。
仲間や地域の人たちと心を1つにして奏でる楽器の温もりある音色が部屋全体を包み、聴く人の心を癒やしてくれる優しい時間。そのひとときをリフォームで快適に生まれ変わった空間で過ごせる喜びは、お2人にとってこれからもかけがえのないものになっていくことだろう。
リフォーム後
梁を露出させて天井を高くした部屋でリコーダー仲間とアンサンブルを奏でる幸治さん(一番左)。音の反響具合を調節するため、吸音材として反物を天井から吊り下げた | お孫さんたちが遊ぶブランコを作るなど、手先の器用な幸治さん。音楽室の隣には幸治さんがDIYを思う存分楽しむための作業室を確保。棚には本格的な工具がいくつも並んでいる |
母屋と離れの間の部屋を取り除き、それを補うために取り付けた波板の屋根の梁には、お孫さんのために幸治さん手作りのブランコを装着 | 家に刻まれた歴史が醸し出す重厚感に包まれた母屋。窓をペアガラスにし、断熱材をしっかり施工したことで奥様が悩んでいた寒さも解決 |
リフォーム概要
リフォーム費用 | 約1,600万円 |
種類 | 戸建て |
築年数 | 約91年 |
施工面積 | 138㎡(41.6坪) |
施工箇所 | 全面 |
工事期間 | 4ヵ月 |
家族構成 | 夫婦 |
施工 | マエダハウジング安佐南店 |