中古リノベーションにかかる税金とは?新築と比べたメリットや注意点も

中古リノベーションにかかる税金とは?新築と比べたメリットや注意点も
中古リノベーションやおうちのリフォームをする際、工事費用以外にもさまざまな諸経費が必要となることをご存知でしょうか。中古住宅の購入費用や工事代金のことで頭がいっぱいだと、付随して発生する税金が案外高いことに驚く方も多いようです。 今回は、中古リノベーションやリフォームにかかる税金について、新築と比べた場合のメリットや注意点にも触れながらご説明します。リフォームやリノベーションを検討しているという人は、ぜひ事前に学んでおきましょう。

中古リノベーションやリフォームにかかる基本的な税金の種類は?

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中古住宅のリノベーションやリフォームには、新築物件と同様に工事代金以外の諸経費として税金がかかります。どのような種類があるのでしょうか。

印紙税

中古住宅のリノベーションやリフォームを行う際には、不動産会社やリフォーム業者、金融機関とそれぞれ契約を交わします。中古住宅を購入する場合は「不動産売買契約書」、リノベーションやリフォームのための工事を行う場合には「工事請負契約書」、ローンを組む場合には「金銭消費賃借契約書」の作成が必要です。これらの契約書には、それぞれ「印紙税」がかかります。

印紙税の税額は、契約書に記載された金額によって異なるのが特徴です。法務局や郵便局で収入印紙を購入し、消印をして納めます。

不動産取得税

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住宅や土地を購入したときや、新たに建築したときなどに、固定資産税評価額を基準にして納める地方税のことを「不動産取得税」といいます。この税金は固定資産税のように毎年発生するものではなく、住宅や土地の購入時に一度だけかかるものと覚えておきましょう。

不動産取得税の算出方法は、『課税標準額(不動産価格)×標準税率』。

リノベーションでは、増築部の評価額が課税標準額にあたります。標準税率は、不動産を取得した時期によって変わることがあり、特例措置を受けられることもあるので、注意が必要です。

居住用であることや、増築部が50㎡以上240㎡以下の床面積であること、1982年1月1日以降に新築されたもの、もしくは新耐震基準への適合が証明されている場合は、優遇措置が受けられます。この減税措置を受けるには、各自治体への申告が必要です。

固定資産税

「固定資産税」とは、所有する固定資産に課せられている税金のことを指します。

固定資産税の算出方法は、『固定資産税評価額×標準税率(1.4%)』。一般的に、家を建てて年数を重ねると資産価値が低くなると見なされるため、固定資産税は下がっていくのが特徴です。

通常のリフォームでは固定資産税に影響することはありませんが、中古住宅や中古マンションの大掛かりなリノベーションでは注意が必要です。壁や柱といった主要な構造部分を改修する場合や、増築を行う場合、住居用から事務所や店舗へ変更する場合は、固定資産税も上がります。

登録免許税

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住宅や土地の購入に際して、法務局に抵当権を登記するために支払う税金のことを「登録免許税」といいます。

住宅購入やリノベーション工事のためにローンを申請する場合、ローン返済が難しくなった場合に備えて、土地や建物を担保にします。担保にするためには、抵当権を法務局で登記する必要があり、その登記費用として課税される税金が「登録免許税」です。

登録免許税は、『抵当権設定額(借入額)×0.4%』で算出されます。こちらも時期によっては特例措置が適用されるため、事前に確認をしておきましょう。

リノベーションやリフォームの場合、増築・減築などを行い建物の大きさが大幅に変わることで、新たに登録免許税がかかるケースもあります。

贈与税

贈与税は、個人から財産を付与されたときに発生する税金です。両親名義の実家を子どもがリノベーションやリフォームする場合、基礎控除額110万円を除いて贈与税がかかります。

しかし、住宅取得のための購入費用やリフォーム費用を、直系尊属(父母や祖父母)から贈与された場合は、贈与税が一定額非課税となる制度を適用できます。

住宅取得等資金にかかわる非課税措置の内容については、住宅を購入したときの消費税率や契約時期によって異なる点もポイントです。



中古リノベーションの税金上のメリットや注意点は?

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住宅の取得に必要となる税金は、中古や新築・建て替えの場合でもほぼ同じです。ただし、新築物件には、不動産取得税や固定資産税など各種税金の優遇制度があります。

一方、中古物件でも、一定の条件を満たすことで税金面での特例措置が適用されます。

ここでは、中古リノベーションの税金上のメリットと注意点について説明しましょう。

中古リノベーションにおける税金上のメリット

中古住宅を購入する場合、一定基準に適合する住宅ではなくとも、要件を満たすリノベーションを行うことによって税金の優遇措置を受けることが可能です。

例えば、不動産取得税。新耐震基準を満たしていない場合でも、必要な耐震工事を行うことで一定額の減税が受けられます。また、固定資産税においても、耐震や省エネ、バリアフリー、長期優良住宅化に特化したリノベーションを行うことで、工事完了の翌年分が減額されます。

優遇制度には条件や期間が設定されているので、節税のために事前の確認が必要です。

中古リノベーションにおける税金上の注意点

中古住宅は、税金の優遇措置がある新築住宅に比べると、不動産取得税や固定資産税が高くなるケースもあります。築年数が古いと思いのほか不動産取得税がかかる場合があるため、中古リノベーションを検討する場合は税金面も考慮して条件に合った物件探しを行いましょう。築年数が比較的新しい中古物件であれば、不動産取得税が軽減される可能性もあります。

また、新築物件は固定資産税の優遇制度があるため、同じ価格の中古物件を購入する場合、固定資産税が高いと感じることもあるかもしれません。立地や条件など総合的に判断のうえで、納得のいく選択をすることが大切です。耐震や省エネ、バリアフリー、長期優良住宅化の条件に合致するリノベーションを行うことで、固定資産税が軽減されるケースもあります。



中古リノベーションはかかる税金も考慮して行おう

中古リノベーションを行う場合、物件購入や工事にかかる費用だけでなく、税金のことも考慮した物件探しをすることが大切です。リノベーション内容によっては、税金が軽減される可能性も大いにあります。希望や予算にぴったりの中古リノベーションをお考えの方は、広島でリノベーション・リフォームの実績が多数のマエダハウジングまでぜひご相談ください。

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PROFILE この記事の監修者

前田 政登己
代表取締役社長 
前田 政登己
自動車メーカーからリフォーム業界に入るも「何ていい加減な業界なんだろう」という思いから1995年にリフォーム専門でマエダハウジングを創業。30年間、3万件以上の夢の住まいづくりに携わり、現在(2023年1月時点)9年連続広島県総合リフォーム売上1位(リフォーム産業新聞調べ)となる。「リフォームで家族の明るい会話を増やしたい」という思いから、リフォーム専門紙「広島の安心安全リフォーム」「広島リノスタイル」を出版。また、「中古を買ってリノベーション!」「困った空き家を生きた資産に変える20の方法」「漫画 失敗しないリフォーム・リノベーション」などの書籍も発行。 「経済産業大臣表彰 先進的なリフォーム事業者表彰」「中国地域ニュービジネス大賞優秀賞」にも選ばれた。