No.093 安芸郡府中町 E様邸 戸建住宅全面リフォーム事例

<No.k38>家族総出で珪藻土壁を塗り、収納の工夫を随所に凝らして、機能的&快適な家に変身

トップ画像

ほとんど活用できていない和室、キッチンが閉鎖的だったLDK、収納スペースが足りないなど使い勝手の悪さに不満を抱いていたEさん。これらを解消するべく、本誌で目にしていた地元のマエダハウジングにリフォームを依頼。まずは、収納力のアップと、明るく開放的なリビングの実現のため、使っていなかった和室をLDKとウォークインクローゼットにあて、玄関からリビングへ続く廊下はクローゼットと脱衣所収納へ間取り変更。キッチンとリビングを遮っていた間仕切り壁も、和室と同様に取り除いて開放感が得られるようにした。
ただし、これらの間仕切り壁をなくすとなれば、従来通りの耐震性を維持するために補強が必要。そこで、壁量計算をして耐力壁を採用したり、筋交いや補強桁、火打ち金物などで補強を行うことで、耐震面の不安も解消した。

リフォーム前

リビング キッチン
洗面
物がたくさんあるので収納しやすく
玄関
ゴルフバッグや子供のクラブの道具をしまうところがない
リビング
広く明るい部屋にしたい
浴室
掃除がしやすいようにしたい

リフォーム中

スケルトン状態にします 床下地に断熱材を敷きます
無垢材は収縮するので下地をはって等間隔でパインのフローリングをはります 間仕切り壁を起こしていきます
間仕切り壁を取って梁補強します 筋交い補強を入れ、給排水管をすべて交換します

Plan

リビングと和室、リビングとキッチンの間仕切り壁を取り除いた分、既存の壁を耐力壁にする、筋交いや火打ち金物を増やす、リビングに補強桁を入れるといった方策で耐震対策を施した。うまく間取り変更することで、クローゼットや水まわりの収納、脱衣所収納スペースを多く造り付けることにも成功。
見取り図

積極的にプランニングに関わったことで思い通りのリフォームが実現できた後

白を基調に、カーテンやキッチンシンク、収納カゴなどあらゆるところに元気が出るようなオレンジ色を差し色にしたLDK。間仕切り壁をなくしたことで、キッチンは断然開放感が増したが、ここでも収納面の工夫は万全。天井まで大容量を誇るキッチン収納はもちろん、勝手口横のリビング側から見えない角度に設けた棚は、すぐに物が取り出せるから便利だ。玄関横のウォークインクローゼットや洗面&脱衣所など、単に収納空間を確保するのではなく、置く物と場所を最初に決め、そのサイズに合わせて収納空間をつくることで、限られたスペースを最大限有効に活用できている。屋内の壁は全面珪藻土入り漆喰だが、これはEさん家族が全員で力を合わせて塗ったもの。「他のお宅の壁も塗りたくなったくらい」とご主人が語るほど、その経験は実に楽しかったとか。照明器具やタイルを奥さま自らネットで探して購入したり、展示場で得た収納のアイデアを反映させるなど、積極的にプランニングに関わったことで思い通りのリフォームが実現できたようだ。


リフォーム完成

階段下にあったトイレは明るくなり、TOTOのタンクレスタイプを採用 キッチンから直接つながる洗面&脱衣所。両側の壁面いっぱいを収納に活用。収納棚をつくるにあたり、「脱いだ服はすぐハンガーに掛けられるように」と、洋服の丈を測って高さや幅を指定
浴室は他の空間と違ってシックな印象。iPhoneを繋いで音楽を聴くこともできる 洗面&脱衣所は従来より少しスペースを広げ、洗面台も一新してオレンジ色に。ティッシュや時計など、ここでも置く物の寸法を測ってニッチを設けたというこだわりぶり
L型シンクで使いやすいヤマハのキッチンは、娘さんがセレクト。当初はもうワンサイズ大きいものを選んだが、作業スペースが狭くなることを考え、今のサイズにした。このオレンジ色に合わせて、小物もオレンジを選ぶようにしたという LDKを貫く化粧梁が空間のアクセントに収納力も格段にアップ。新たに加えた化粧梁は、キッチン前の構造上抜けない柱と同じ色合いに塗装。この色も考え抜いて選んだ。パインの無垢材フローリングは、家族が集まるリビングに明るさと温もりを与えてくれる。廊下にも同じ素材を使用
玄関横のウォークインクローゼット。ゴルフバッグやテニスバッグなど、すべて寸法を測ってから棚の大きさを決定 クロスの貼り替えと無垢のパイン材で明るくなり、ニッチもオシャレな玄関。左側の収納は、既存のものに白い化粧シートを貼って空間になじませている

リフォーム概要

概要画像
施工費用 1100万円
家族構成 夫婦+子ども2人
種別 一戸建て
築年数 12年
工期 2ヵ月
施工面積 135.6㎡(41坪)
リフォーム箇所 1・2階全面
施工 マエダハウジング府中店

リフォームを終えて

毎週一度のペースで3カ月間、楽しく打ち合わせをさせていただき、収納をメインテーマにしながら、開放感や使いやすさを追求したリフォームを行いました。キッチン周りは、親戚が集まった時などに特に動きやすさを実感しています。そのせいか、息子も少しずつ家事を手伝ってくれるようにもなりました。収納力が全体的にアップしたので、オーディオボードや食器棚以外にはほとんど何も捨てることなく収納できています。ペアガラスのサッシに替えてから屋内の暖かさが増し、掃除がラクになったことも良かったですね。