No.065 広島市安佐南区 K様邸 戸建住宅全面リフォーム事例

25年来の思いが結実した、木の温もりに包まれた生活空間

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Kさん夫妻が新築の建売住宅を購入したのは、今から25年前。当時としては一般的な間取りだったが、1階が昼間でも暗く、冬場は寒さと結露に悩まされていたという。リフォームを決断したきっかけは、キッチンの床の老朽化と和室の壁の汚れ。奥さまが単身赴任中のご主人に代わり、使い勝手のよい快適な生活空間の実現となった。

LDの床や引き戸に無垢のパイン材を、腰壁に特殊なタイルを

奥さまが最もこだわったのが、明るくのびやかな家族団欒のスペース。独立していた6畳のダイニングキッチンと6畳の居間を一体化し、4.5畳の対面式キッチンと7.5畳のリビングダイニングに間取りを変更した。
間仕切りを取り払ったことで、空間にこれまでになかった広がりを創造。奥さまが願う「ログハウスのような木の温もり」が感じられるようにと、リビングダイニングの床や引き戸には無垢のパイン材を採用している。壁には吸湿性のあるエコクロスを、腰壁には調湿効果があり、汚れが付きにくい珪藻土風のタイルを使用することで、健康的で快適な空間を実現。家族の一員である愛犬にとっても、居心地のいい空間になっている。
サイドには、収納たっぷりの木調キャビネットと、大工と建具職人によるオーダー家具を設置。機能性だけでなく、フローリングとの調和も図っている。その上の窓にはプリーツスクリーンを配置。センスのよさを感じさせる洒落た空間を演出している。
リビングダイニングからキッチンにかけての天井には、空間をより広く見せるために、全灯天井に埋め込みのダウンライトを設置。そのうちの1灯は、ダイニングテーブルの位置に合わせて向きが変えられる可変式になっている。ナチュラルでシンプルなイメージのダイニングテーブルは、奥さまと施工スタッフが一緒に探したもの。限られたスペースを効率よく使えるよう、伸縮タイプにしたという。

見取り図

念願の対面式キッチン。コルクタイルの床には便利な床下収納を

対面式キッチンの床材には、水に強いコルクタイルを採用。巾木や窓枠の色は、コルクタイルの落ち着いたブラウンカラーに合わせて、統一感を出している。
システムキッチンは、動線がスムーズで使い勝手のいいIH仕様のL型を採用。その上部に吊り戸を設けたり、床下に醤油や水などのペットボトル、米などが収納できるスペースを確保したりと、これまで以上に収納力がアップしている。
リビングダイニングとの仕切りには、高さ110cmのカウンター付きの腰壁を設置。奥さま念願の「料理を作りながら、家族ともおしゃべりできるキッチン」を実現している。

和室を常に整然と保つワイドクローゼットと畳1畳分の床下収納庫

 整然として、落ち着きを感じさせる6畳の和室。従来からの床の間と押し入れを取り払い、高さ240cm、幅1間半のクローゼットに変更した。色合いは、鴨居、柱、引き戸と同様に、深みのあるダークブラウンで統一。淡いペパーミントグリーンのじゅらく壁と美しいコントラストを見せ、和モダンな印象に仕上がっている。
 2面のサッシには、やわらかな光を取り込める内障子をそれぞれ設置。和室ならではの情緒を醸し出している。工夫の極みといえるのが、部屋の真ん中に設けた床下収納庫。広さは、なんと畳1畳分もある。季節のアイテムやさまざまな調度品など、ちょっとした模様替えに必要な品々をたくさん収納できることから、室内の整理整頓に大いに役に立つ。
長年、「狭いスペースに、物をいかに効率よく収めるか」が課題となっていたという奥さまにとって、願ったり叶ったりのしつらえといえよう。和みの造りに機能性をプラスした和室。「主人が一番気に入ってくれると思います。一日中、寝転んでいそうです」と、感激の奥さま。ここに、25年来の夢の空間が誕生した。

リフォーム後

オーダー家具
オーダー家具は片面をガラス、もう片面を見えない扉にと工夫している

愛犬のことも考慮して、腰壁には汚れや臭いなどが付きにくい珪藻土風のタイルを採用
ダイニング
人数に応じて伸縮できるダイニングテーブル
ダイニング
普段はテーブルを縮めて、空間を有効に活用
キッチン
IH仕様のL型システムキッチンを配した、シンプルな対面式キッチン。吊り戸と床下収納庫も便利
和室
壁や鴨居などの色合いが洒落たムードを醸し出す和室


リフォーム概要

概要画像
住宅形態 戸建て
築年数 25年
施工部位 キッチン、LD、和室
施工費用 360万円

冬も快適に過ごせる念願の生活空間に満足

冬場は一日中、暖房器具なしでは生活できなかったのが嘘のように、今は暖かくて快適です。それに、結露もなくなり、これまでのように窓拭きに追われることもなくなりました。無垢のパイン材を使ったリビングの床や引き戸が温もりを感じさせてくれるうえ、空間全体も明るくなりました。念願の対面式キッチンに立ち、家族とおしゃべりしながら料理ができるのもいいですね。スッキリとして落ち着きのある和室は、単身赴任中の主人もきっと気に入ってくれると思います。様変わりした我が家で、どんな風に毎日を過ごそうか、楽しみです。