約3年前に奥様の実家の1〜3階を全面リノベーションし、3世代で同居するAさん一家。1階をお父様のプライベートスペースとし、2階をLDK、3階をご夫婦の寝室と子ども部屋に。いずれも開放感と明るさを重視した間取りで、過ごす時間の長いLDKは床に無垢材を採用し、壁は施主施工の漆喰塗りにした。その調湿効果のおかげなのか、ファンヒーターを使う冬場の結露は想像以上に軽く、強い匂いの料理を作っても翌朝にそれが残ることはないそうだ。 リビングで目を引くのが、窓際の壁に設けられたボルダリング。ご主人の要望により、専用コンパネで補強した壁に取り付けられたもので、見た目もインパクト大。体を動かすことが好きでアクティブな一家を象徴するようなコーナーだ。壁に向かって右半分は難易度が高く、左半分は比較的易しい位置取りになっている。登る頻度が最も高いのが息子さんで、遊びに来た友人と一緒に楽しむことも。ご主人はもちろん、奥様と娘さんもたまに登ることがあるという。 一方、奥様の憧れだった大きなアイランドキッチンは、知人が集まるパーティーなどの際、テーブル代わりにもなってとても便利。奥様が朝早く出勤する日は、家族それぞれが同時にキッチンに立ち、パンやご飯など好みのものを準備するにも、この広いキッチンが活躍。背後の食器棚との空間にもゆとりがあり、互いに行き交いもスムーズにできる。以前のキッチンが狭かった分、その利便性を大いに実感しているようだ。また、3階の子ども部屋には現在一時的に奥様の弟さんが同居をしているが、開放的な間取りで部屋を家具などで仕切っていないため、狭小感は感じていない様子。 子どもたちの成長につれて共に過ごす時間が少なくなってはいても、家族みんなが心からくつろげる安らぎの空間は、これからも変わることなく家族の中心にあり続けることだろう。
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