耐震リフォーム

 耐震リフォーム

阪神・淡路大震災では、亡くなった方の85%の5,500人が家屋倒壊による圧死でした。

広島県は地震が比較的少ないこともあり、「耐震意識が国内ワースト1」との結果が出ています。

しかし、地震が少ないと言われてきた熊本県も2016年の熊本地震では震度7の地震に見舞われ、8,668戸の家屋が全壊の被害となりました。現代では、国内どこであっても地震被害の危険を抱えているといえます。決して広島も例外ではありません。


熊本地震

耐震県ランキング
耐震県ランキング 出典:株式会社エヌシーエヌ(2019年2月調べ)

耐震リフォームの流れ


自宅を耐震診断するとき

所有している自宅や相続した実家について耐震診断をするときは、以下の流れで進めてください。

1.保管している図面が無いか探す
2.図面に筋交い等が明記されているか確認する
3.自治体のHP等で補助金の有無を確認する(対象なら役所に内容確認を)
4.耐震診断業者に問合せて見積りをとる
5.耐震診断業者に依頼する

耐震性に関わる点以外でも、住宅の耐久性や快適性などにかかわる劣化状況を把握したいのであれば、一緒に住宅診断(ホームインスペクション)の利用を検討した方が効率がよいです。


中古住宅の購入時に耐震診断するとき

これから購入する中古住宅に対して耐震診断をする際の流れです。

1.耐震診断を実施することについて売主から了解を得る
2.保管している図面が無いか売主に確認する(探してもらう)
3.入手した図面に筋交い等が明記されているか確認する
4.自治体のHP等で補助金の有無を確認する(但し、一般的には購入前は対象にならない)
5.耐震診断業者に問合せて見積りをとる
6.耐震診断業者に依頼する

自宅の場合と大きく変わるわけではありませんが、購入前ですから売主に協力してもらう必要があります。売主への協力依頼は不動産業者からしてもらうようにお願いしましょう。また、一緒に住宅診断(ホームインスペクション)の利用を検討した方が良いのも同じ業者に依頼するのは自宅の場合と同じです。


耐震診断


お宅に伺い、床下・天井裏なども含めて建物診断させていただきます。
また、既存図面を作成し、それを耐震診断ソフトで診断、耐震状況を把握します。


主な調査項目


・各室の間取りの調査
・内壁壁の仕上げの確認 
・床の傾斜、柱の方向きの調査
・床のきしみ、ひずみの調査
・タイルのクラック調査
・配管からの漏水調査
・小屋裏筋交いの有無の調査
・小屋裏接合部金物調査
・床下腐朽調査
・基礎クラック調査
・外壁ひび、浮き、割れ調査
・瓦割れ、ずれ調査
・沈下や陥没か所調査
・地盤クラック調査



耐震計画


リフォーム・リノベーションプランを作成後、そのプランを耐震診断ソフトに照らし合わせて、耐震補強計画をたてます。それを元にお客様に耐震工事を提案します。
耐震金物で補強したり、外部から補強金物を取り付けたり、屋根材を軽いものに変更したりするのは破壊工事が伴わないので比較的容易にできますが、お家の状況やご要望によっては、床壁天井をはがすか、または外壁側を剥がすようになります。
ですから全面リフォームなどは耐震リフォームのいい機会です。内装材を全部はいだ後、金物補強や筋交い補強、耐力壁補強などの耐震リフォームを行い、間取りの変更や断熱材を入れて断熱性を高めることもできます。

耐震工事


柱と柱に斜めに「筋交い」を入れる、柱と梁の取り付けや柱と土台、筋交いなどとの取り付け面に金属性の「耐震金物」を取り付ける、筋交いの代わりに壁に「構造用合板」を打ち付けて強度を上げるなどの方法を行います。

筋交い


柱と柱の間に斜めに入れて住宅の構造を補強する

木造在来軸組み工法は地震などで横揺れした時に変形する可能性がありますので筋交いを入れ補強しています。引き抜き力がかかるので土台、柱、桁とのつなぎも金物で補強します。

耐震金物


柱と梁の取り付けや柱と土台、筋交いなどとの取り付け面に金属性の金物を取り付けて補強 耐震金物

基礎


昔は基礎が無筋であったり、逆T字型になっていないものが以前はありました。無筋の場合、鉄筋で既存の基礎に繋いで内部に基礎を増し打ちしたり、べた基礎にして一体化したりします。外側にスペースがあれば既存基礎の外側を削り、新たに布基礎を打つ方法もあります。

構造用合板


筋交いの代わりに合板を打ち付けて壁をつくり強度を上げる。柱、土台、桁などを構造用合板で止めていくと、面で固定するから壁倍率も2.5以上にあがります。



その他の 耐震リフォーム 方法


その他にも耐震リフォームの方法がたくさんあります。いくつかご紹介します。


後付けホールダウン金物「いのちまもる」


阪神・淡路大震災で多くの建物が倒壊しましたがその大半が柱が土台から引き抜かれた事が上げられます。この商品は、壁を壊したりせずに施工が可能為、壁を切る場合と比較すると費用は1/4~1/5くらいで済みます。また最大7トン以上の引き抜き力に耐えられます。

基礎クラック補修材


築年数の経過した木造住宅の基礎には比較的クラックの発生が目立ちます。表面の仕上げモルタルが割れている場合もありますが、基礎自体にクラックが入っているケースもあります。特に換気口周辺。そのクラックを2液製のエポキシ樹脂でクラックから注入し基礎を密着させる比較的容易な修理方法です。

ステンブレスシステム「コボット」


壁を専用の接続金物とステンレスブレースによって補強するシステムです。ホゾ抜けを防ぐ接合補強とボルトで緊結される各種ブレースシステムによって構成。全方向に粘って耐えて元に戻る腰の強さが特長です。壁倍率2.7~3.3倍と細く美しく強靱なステンブレースは、意匠としても使えます。床下や天井裏に取り付けて面全体を補強する事も可能です。

木造住宅用壁補修キット「かべつよし」


木造住宅の既存の床・天井を壊さずに、建物の内部壁を取り付けて補強することができる耐震補強キット。外壁補強のような大掛かりな付帯工事が不要のため、外壁補強に比べて1/2~1/3の低コスト。

制震工法「GHハイブリッド」


GHハイブリッド制震工法は、高層ビルなどで使用されているオイルダンパによる地震対策技術を戸建住宅に適用した工法です。地震の揺れを建物に伝えない制震工法です。1箇所あたり12万~15万円。

その他にも多くの耐震リフォーム商品や工法があります。いずれにしても、安心して暮らせるマイホームにしたいですね。



耐震リフォームの費用


耐震リフォームはいろいろな工事の仕方がありますので、内容や範囲によって費用や工期は様々です。(財)日本建築防災協会のデータをみると、耐震リフォームの工事費は100~150万円というのが多いようです。

外壁 13~15万円/910㎜(半間)
外壁側から筋交いや構造用合板により補強し、外壁のモルタルや塗装の仕上げを含みます。耐震リフォームのみの場合は約15万円ですが、その他のリフォームと合わせて工事する場合約13万円となります。
内壁 9~12万円/910㎜(半間)
押し入れ内や室内側から筋交いや構造用合板により補強します。耐震リフォームのみの場合約12万円ですが、その他のリフォームと合わせて工事する場合約9万円となります。
屋根 1.5万円~2万円/㎡
瓦からスレート屋根や鋼板屋根に葺き替える場合の目安です。
基礎 4~5.5万円/㎡
無筋コンクリートへの増し打ち補強や耐力壁下への基礎の新設等の場合です。新設の場合5.5万円から、増し打ちの場合4万円からが目安です。
金物取付 1,000円~3,000円/箇所
基礎との堅結、筋交い・構造材との堅結など場所や用途によってさまざまです。その他のリフォームと合わせて行った場合が効果的です。

いずれも目安ですが、耐震リフォームの場合は付帯する工事がどうしても必要になってきますので、そのあたりを考えながら予算を組んでください。




耐震、免震、制震の違いは何?


「耐震」は壁や柱など建物の構造自体を強化し、建物そのもので振動エネルギーを受け止め、その力に耐えられるようにする方法です。一般的に筋交い補強や金物補強、耐力壁補強などです。

「免震」は地面と建物の間に入れた免震装置が振動エネルギーを吸収し、建物に振動が伝わらないようにする方法です。揺れは概ね1/5~1/10になると言われています。積層ゴム方式、ローラー方式などがあります。
「制震」は鋼やゴムなどを使用したダンパーという振動軽減装置などを壁や柱、屋上に設置し、建物の揺れを制限する方法です。

「耐震」は建物に強度はありますが、振動自体は建物内に伝わります。その点、「免震」は地面と建物が切り離されているので、建物のダメージも揺れも非常に少ない。装置の種類や数によりますが「制震」も、建物のダメージと揺れは軽減されます。

ただ、工事行程の多い「免震」や高価なダンパーを利用する「制震」は、「耐震」と比べるとコストが高めです。現在の既存住宅では、コストの問題もあって「免震」「制震」よりも「耐震」がまだ一般的ですが、最近の新築マンションなんかは「免震」をうたっている物件も出てきました。

最近、テレビでも話題になった「エアー断震」と言うのも出てきています。
簡単にいうと、空気の力で家を空中に浮かせて地震の揺れから非難するための、最新の地震対策装置です。

地震が発生した時、地面は揺れますが、まったく地面と接していない浮いた家なら揺れません。その理屈を具現化したのがエアー断震装置です。私の知り合いの東京の社長さんの実家もこのエアー断震装置を付けており、この度の東日本大震災の揺れが気付かなかったそうです。

どんどん進化する耐震技術。これからも注目ですね。



広島市 耐震リフォームの補助金


住宅の耐震診断を応援します!
県内の市町の耐震診断・耐震改修の補助制度について



耐震リフォーム実例


マエダハウジングで行った耐震リフォーム事例をご紹介します。


耐震・断熱設計で耐久性を高め、家族参加の自然素材仕上げで築47年の家を居心地のいいものに


築47年の家で暮らしていたH様ご家族。古かった家の耐震性能を高めたかったことが、リフォームに踏み切った大きな理由。間取り変更をしたため、特に1階は壁を少なくしたので筋交いや火打ち梁を多く入れて耐震壁を採用。2階も火打ち梁を新しく入れて耐震性をアップさせた。ずっと気になっていた耐震面。プロの目と技術で確かな耐震リフォームを行ったH様邸は、ご家族に日々安らぎを与えてくれる。



Plan


筋交いの取り付けには耐久力の高い筋交い金物を使用。地震や台風時の水平に加わる力に耐えるための火打ち梁は、子ども部屋に新しく付け替えた。金物の火打ち梁を使っている部分は、露出させると見た目の違和感があるため、壁で隠す工夫もしている。

 耐震リフォーム実例 耐震リフォーム実例


耐震リフォーム事例