リノベーションの初期費用はどのくらいかかる?必要な項目をまとめて解説

リノベーションの初期費用はどのくらいかかる?必要な項目をまとめて解説
最近、リノベーションした中古の戸建てやマンションをマイホームに選ぶ方が増えてきています。リノベーションすると新築のように生まれ変わるメリットがありますが、値段がいくらかかるか気になりますよね。新築よりは安いものの、大規模な工事をすると費用がかさみそうだと心配している方も多いのではないでしょうか?

今回の記事では、リノベーションにかかる費用と価格決定の要素をわかりやすく解説します。初期費用や節約のコツもあわせて、予算シミュレーションの参考になれば幸いです。

「マエダハウジング」では、広島圏内で数多くのリノベーションを手がけています。費用に関する簡単なご相談や見積もりだけでも喜んで承りますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

リノベーションとは?

image890.jpg そもそも「リノベーション」とは、古くなった建物を改修し、新たな機能を付け加える工事を指します。家全体を解体して生まれ変わらせるスケルトンリフォームを想像する方も多いと思いますが、一部屋だけなど部分的なリフレッシュリフォームも可能です。

なお、リフォームとの違いは、物件に新たな価値を付与できる点だといえます。リフォームでは、不具合や故障をただ修繕して元の状態に戻すだけですので、付加価値は基本的に生まれません。

リノベーションすれば、中古のボロ屋や古民家が美しくライフスタイルに合う物件へとよみがえります。建て替えより安価な点や、固定資産税が増えないのもうれしいポイントです。

しかし、リノベーションでは施工内容によっては費用が高額であり、必ずしも希望どおりになるとは限りません。工期に数ヶ月要するため、仮住まいの準備がいるなどのデメリットがあることも把握しておきましょう。

なお、リノベーションの進め方はこちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:基本的なリノベーションの施工の流れ|施工前の準備から引き渡しまで

リノベーションの費用相場

image101.jpg 次に、気になるリノベーションの費用相場をみていきましょう。費用を決定する要素を説明したうえで、一戸建て・マンションそれぞれのケースでかかる費用をお伝えします。

施工箇所ごとのリノベーション費用を知りたい方は、こちらの記事で解説していますのでぜひ参考にしてください。

関連記事:リフォーム費用っていくらかかる?工法や場所別の目安を紹介

リノベーション費用に影響する要素

リノベーションにかかる費用は、主に次の5つの要素によって上下します。

    ・立地条件(地域)
      ・物件の広さと状態(築年数、劣化具合など)
        ・施工内容
          ・設備・内装デザインのグレード
            ・依頼するリノベーション業者

            物件の立地や状態は変えようがありませんので、予算に応じて施工内容やグレードを検討しましょう。

            上記の要素の詳細や広島県におけるリノベーションの費用相場が気になる方はこちらの記事もぜひお読みください。

            関連記事:リノベーションの費用相場が知りたい!費用変動のポイントもチェック

            戸建ての場合

            一戸建てのリノベーションでは、1㎡あたり10〜22万円、坪単価(約3.3㎡)は33〜72万円程度が相場だといえます。平屋か階建てかによっても異なります。

            平屋か階建てかによっても異なりますが、坪数ごとの総費用の目安は以下の通りです。

            坪数 費用
            25坪 約500~1000万
            30坪 約600~1200万円
            35坪 約700~1400万円


            中古戸建ての購入にあたり、いくらの費用でどのようなリノベーションができるのかを把握しておきたい方は、下記を参考にしてください。

            費用 施工内容
            800万円〜 水回りや内装の取り替え
            1,500万円〜 上記+間取りの変更、外装の変更
            2,000万円〜 上記+窓サッシ、外構の更新
            2,500万円〜 上記+耐震補強、断熱工事


            上記の費用はあくまで参考ですので、実際にどれくらいかかるのか知りたい場合は見積もりを取りましょう。

            中古の戸建てをリノベーションする際に知っておきたいポイントは、こちらの記事で解説しています。購入・計画の前に、ぜひご一読ください。

            関連記事:戸建てリノベーションの基本を学ぼう!メリット・注意点・ポイントとは?

            マンションの場合

            マンションリノベーションの費用相場は、1㎡15〜20万円、坪単価(約3.3㎡)50〜65万円程度です。一般的な2LDK(60㎡)のマンションでは、約900〜1,200万円ほどになるケースが多いといえます。

            マンションでは、フルリノベーションでも施工範囲が住んでいる部屋のみになるぶん、戸建てより費用が低い傾向にあります。しかし、築年数や老朽化が進むと、リノベーションできなくなったり費用が高くなったりするかもしれません。マンションの住み続けられる寿命がくる前に、早めのリノベーションをおすすめします。

            マンションの寿命を判断する基準はこちらの記事で紹介していますので、古くなってきたと感じている方はぜひお読みください。

            関連記事:マンションの寿命ってどれくらい?リノベーションするときは築年数に注意!

            事例からみるリノベーション費用

            続いて、弊社「マエダハウジング」の施工事例から実際にリノベーションにどれくらいの費用がかかったのかをみていきましょう。

            【事例1】昭和の広い平屋が短工期で劇的に再生

            image456.png
            出典:マエダハウジング

            ドッグランを併設できる広々とした敷地と中古住宅をリノベーションした事例です。 まず行ったのは、損傷の激しい箇所の修繕とシロアリ駆除。外観と間取りは変えていないにもかかわらず、天井・床の張替えや壁の塗装で見違えるように美しく再生しました。

            玄関には扉を設置し、プライベートな空間と仕事場を分離しています。あわせて、うっそうとした庭を整備し、光と風の通り道の確保も実現しました。外壁塗装や仕上げはDIYを取り入れることで、費用を抑えています。

            リノベーション費用 約1,140万円
            工事期間 3カ月
            家族構成 夫婦
            築年数 約50年
            種別 平屋住宅+ドッグラン
            施工 マエダハウジング安佐南店


            【事例2】築30年の中古マンションが1,000万円台で開放感のある理想空間に

            image733.png 出典:マエダハウジング

            築30年の中古マンションを家族で暮らしやすい空間にリノベーションした事例です。間取りは大きく変えず、まだ使える部分を再利用することで費用を約1,000万円に抑えることに成功しました。

            室内全体の天井・床や、壁のクロスはすべて張り替え、不要な収納を撤去。キッチンや浴室など快適な生活に欠かせない設備は高機能なシステム製品に一新しています。和室の壁を撤去してリビングと一体化することで、開放的な空間を実現しました。子ども部屋は、収納や棚、ロールスクリーンなどを設置して実用性もバッチリです。

            リノベーション費用 約1,000万円
            工事期間 3カ月
            家族構成 夫婦+子ども2人
            築年数 約33年
            種別 マンション
            施工 マエダハウジング八丁堀店


            リノベーションに必要な初期費用

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            マイホームを購入する際、物件購入費やリノベーション工事費ばかりに目がいきがちですが、それ以外にかかる諸費用も忘れてはなりません。

            まずはマイホームに移り住むための引っ越し費用。家族での引越しは荷物も多く、まとまった費用も必要になるでしょう。家具や家電、照明などを買ったり買い替えたりする費用も必要です。そして忘れがちなのが、ローン契約や物件取得の際の税金や諸経費。どんな諸費用がかかるのが、解説していきます。


            物件購入にかかる諸費用

            リノベーションでは物件購入費や工事費ばかりに目がいきがちですが、それ以外にかかる諸費用があることも把握しておきましょう。

            主に、次の費用がかかります。

            費用名 金額
            仲介手数料金 200万円以下:売買価格(税抜)の5%+消費税 200~400万円以下:(売買価格(税抜)の4%+2万円)+消費税 400万円超:(売買価格(税抜)の3%+6万円)+消費税
            登記費用 【登録免許税】 所有権移転登記(土地):評価額×2.0% (※2026年3月31日までの登記は税率1.5%) 所有権移転登記(中古建物):評価額×2.0% (※2024年3月31日までの登記は税率0.3%) 【代行依頼(司法書士等)】 5万円前後
            印紙税 500万円超1,000万円以下:1万円 1,000万円超5,000万円以下:2万円 5,000万円超1億円以下:6万円
            固定資産税 固定資産税評価額(不動産価格の70%)×標準税率(1.4%)


            売買契約のタイミングで必須だといえるのが、不動産業者へ支払う仲介手数料と、所有権移転登記の手続き費用です。ただし、不動産会社が売主の場合には仲介手数料はかかりません。

            売買契約書の書面作成には印紙税が課せられますが、電子契約では不要です。固定資産税は、引き渡し時を基準とし、売主・買主の双方へ日割で請求されます。加えて、マンションの場合は管理費等の精算金の支払いが求められるでしょう。

            また、リノベーションした新居に移り住むための引っ越し代金や、家具・家電の購入代などの費用も忘れてはなりません。

            住宅ローンにかかる諸費用

            不動産の購入時やリノベーションの際には、住宅ローンを借入れる方も少なくありません。ローン契約にかかる一般的な税金や諸経費は以下のとおりです。

              ・融資手数料
                ・契約書作成の印紙税
                  ・抵当権設定の登記費用
                    ・ローン保証料
                      ・火災保険料
                        ・団体信用生命保険料

                        抵当権設定の登記にかかる費用について、登録免許税は借入額×0.4%です。なお、2024年3月1日までは税率0.1%になります。代行費用は、5~10万円と住宅取得より少し高めの相場です。ローンを借り入れる際、火災保険料は加入必須ですが、団体信用生命保険は金利に含まれていることが多く、別途支払うケースはまれでしょう。

                        なお、一般的な住宅ローンより返済期間が短いリフォームローンの金利は、約3~5%と高めになっている点に注意しましょう。ローンの計画的な返済を見込み、計画的に予算を立ててください。

                        リノベーションの工事契約にかかる諸費用

                        リノベーション工事にかかる初期費用は、基本的に工事請負契約の印紙税のみです。物件購入やローン契約の際の印紙税とは異なり、以下の税額が設定されています。

                        契約金額 印紙税額
                        300万円超500万円以下 2,000円
                        500万円超1,000万円以下 1万円
                        1,000万円超5,000万円以下 2万円


                        増築する場合は、建築確認が必要になることもあり、書類作成や申請費用がプラスされます。リノベーション会社に代行を依頼すると、15~20万円ほどかかるでしょう。

                        リノベーション費用を節約するコツ

                        image226.jpg 新築よりは低いとはいえ、リノベーションにかかる費用は高額になります。本項では、リノベーション費用を節約する以下3つのコツを紹介します。

                          ・目的を絞る
                            ・補助金や助成制度を申請する
                              ・信頼できるリノベーション業者を選ぶ

                              以下で、それぞれ詳しくみていきましょう。

                              目的を絞る

                              本当に必要な施工内容の優先順位をつければ、最低限の費用でリノベーションできます。リノベーションは自由度が高いゆえに、あれもこれもと詰め込もうとしてしまいがちです。

                              際限なく希望を盛り込んでいくと、費用がかさんでしまいます。実現したい理想の暮らしと予算で兼ね合いを図り、不要な工事は思い切ってカットしましょう。また、使えそうな間取りはそのまま活かすなどの工夫も必要です。

                              補助金や助成制度を申請する

                              国や自治体から支給される補助金や助成制度を申請することで、リノベーション費用の負担が軽くなります。補助金・助成制度があるリノベーション工事の種類は主に以下の通りです。

                            ・省エネ(断熱など)
                          ・子育て支援型
                        ・バリアフリー化
                      ・耐震

                      自治体によって補助内容や申請方法が異なるため、申請を検討している方は担当窓口へ相談してみてください。

                      信頼できるリノベーション業者を選ぶ

                      リノベーションを考えているなら、事前に資料を請求し、相見積もりを取って自分に合うリノベーション業者を選ぶことが大切です。

                      リノベーションの費用や得意分野は、業者によって異なります。信頼できる業者を選び、予算と希望を伝えれば、最善のプランを提案してくれるでしょう。

                      マエダハウジングでは広島を中心にリノベーションに関するあらゆるご相談を承っております。まずは様子見・資料請求だけでも構いませんので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

                      リノベーションでは見落としがちな初期費用も忘れずに!

                      16_リノベーション初期費用_5.jpg
                      高価な買い物である住宅購入は、税金をはじめたくさんの初期費用がかかります。住宅ローンだけを頼りにしていると、初期費用でつまずいてしまうこともあるかもしれません。リノベーションを検討する際は、初期費用まできちんと把握して、余裕を持った資金計画を立てると安心です。
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PROFILE この記事の監修者

前田 政登己
代表取締役社長 
前田 政登己
自動車メーカーからリフォーム業界に入るも「何ていい加減な業界なんだろう」という思いから1995年にリフォーム専門でマエダハウジングを創業。30年間、3万件以上の夢の住まいづくりに携わり、現在(2023年1月時点)9年連続広島県総合リフォーム売上1位(リフォーム産業新聞調べ)となる。「リフォームで家族の明るい会話を増やしたい」という思いから、リフォーム専門紙「広島の安心安全リフォーム」「広島リノスタイル」を出版。また、「中古を買ってリノベーション!」「困った空き家を生きた資産に変える20の方法」「漫画 失敗しないリフォーム・リノベーション」などの書籍も発行。 「経済産業大臣表彰 先進的なリフォーム事業者表彰」「中国地域ニュービジネス大賞優秀賞」にも選ばれた。